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ハーレーのクラッチが重い原因は?ケーブル・取り回し・レバーの遊びを点検する

ハーレーのクラッチが重い原因は?ケーブル・取り回し・レバーの遊びを点検する

ハーレーのクラッチが重いとき、まず見るのは「ケーブル」「取り回し」「レバーの遊び」の3か所だ。ただし、ケーブルを外す整備も含めて、ハーレー専門店のコラムは作業に慣れていない人にはショップに頼むよう勧めている。クラッチの奥にあるレリーズの調整は、経験の浅い人がやるのはやめたほうがいい、とも書いている。この記事では、重さの理由と、自分で見てよい範囲、専門店に任せる境目を、出典を示しながら整理する。

目次

ハーレーのクラッチが重いのは、まず構造による

バイク情報サイト「グーバイクマガジン」の解説では、ハーレーは排気量が大きくパワーもあるので、それを受け止めるためにクラッチ板を押さえるバネが硬めになっている、と説明している。同じ記事は、年式の古い車種ほどクラッチが重くなるのが一般的だ、とも書いている。

つまり、新車でもある程度の重さはもともとある。そこに整備の遅れが重なると、さらに重くなる、という順番で考えると整理しやすい。

重さにつながりやすい3つの点検ポイント

①ケーブル内部の油切れ・錆

グーバイクマガジンによると、ワイヤー式(ケーブル式)のクラッチは、中のワイヤーの油が切れると潤滑がなくなって重くなる。油切れのほかに錆や劣化も原因になり、傷んだワイヤーは走行中に切れるおそれもある、としている。

ハーレー専門店「バージンハーレー」の整備コラムも、重さに悩む人はケーブル内部のワイヤーが錆びているかもしれないとして、市販のワイヤーグリスで潤滑すると改善する場合がある、と紹介している。

②ケーブルの取り回し(急な曲がり・長さ)

バージンハーレーのコラムは、取り回しを変えるだけで重さが改善することがあるとし、ケーブルを急に曲げないよう注意している。

メーカーのハーレーダビッドソンも、純正アクセサリー「LEシリーズクラッチケーブルキット」の取扱説明書で取り回しに触れている。純正と違うハンドルに替えたときは、短いケーブルや長いケーブルが要る場合がある、と書いている。長さの違うケーブルを付けると操作に悪影響が出てコントロールを失い、死亡や重大なけがにつながるおそれがある、という警告付きだ。作業の最後には、ステアリングのスムーズな動きを妨げるものが無いことを確かめるよう求めている。

ハンドル周りをカスタムした車両や、前の持ち主がどう組んだか分からない中古車では、ケーブルの曲がり方と長さを一度見ておくとよい。

③レバーの位置と遊び

グーバイクマガジンは、クラッチレバーが下を向きすぎていると握るときに力が入りにくく、重く感じやすいとしている。この場合はレバーを握りやすい位置に直すだけで楽になることがある。ワイヤー式ならレバー側のアジャスターで遊びを変えても軽くなることがあるが、遊びを増やしすぎるとクラッチが切れなくなるので注意が要る、とも書いている。

専門店のコラムが紹介している手入れ

バージンハーレーのコラム(2006年7月22日掲載)は、クラッチケーブルを外して清掃し、取り付けてから調整する、という順で手入れを紹介している。そのうえで、作業に慣れていない人は参考にとどめ、近くのショップに頼むよう勧めている。

ケーブルを外して行う作業として、コラムが挙げているのは次のとおりだ。

  • ケーブル内部のワイヤーが錆びていたら、市販のワイヤーグリスで潤滑する
  • ケーブルを付け直すときは、レバーとピンに付いた古いグリスを拭き取り、新しいグリスを薄く塗る
  • ケーブルの取り回しを見直し、急な曲がりを作らない

付け直したあとの調整と、ふだんの手入れとして挙げているのは次のとおりだ。

  • アジャスターでレバーの遊びを合わせる。目安は、レバーブラケットとワイヤーの根元のすき間で1.6~3mm
  • アジャスター部にこまめにグリスを塗る。コラムは、ケーブルの中に入る水の入口はほぼここだとしている。ゴムブーツがグリスの油に耐えるか確かめられないため、シリコングリスを勧めている

1.6~3mmという数字は、2006年に掲載されたこのコラムが示している目安だ。車種や年式ごとの正しい値は、その車両のオーナーズマニュアルやサービスマニュアルで確かめてほしい。

ケーブルを交換する場合、同じコラムは純正ケーブルを勧めている。純正品は内部にテフロンチューブが入っていて摩擦が少なく、アジャスター部のグリス塗りを怠らなければ、ケーブルへの注油はそれほど要らないという。

遊びを詰めすぎると起きること

遊びは少ないほど軽い、というわけではない。バージンハーレーの解説では、遊びが少なくなると半クラッチに近い状態になり、すべりが出る。すべるとフリクションプレート(クラッチ板)の減りが早まり、さらに遊びが減るという悪循環になるので、早めに調整するよう勧めている。

「重い」ではなく「滑る」に心当たりがあるなら、原因は別のところにあるかもしれない。当サイトのバイクのクラッチが滑る原因は?オイル規格・添加剤・レバーの遊びをメーカーの取扱説明書で確認も合わせて確認してほしい。

クラッチ板の交換が必要になるケースは

バージンハーレーのコラムには、1997年式XL1200Cで7万kmを超えて走った車両のクラッチ板を開けてみたら、それほど減っていなかった、という例が載っている。コラムは、走り方によるとしながらも、半クラッチの多用や調整不良のまま走っていなければ、クラッチ板の減りはわずかだとしている。

ただし、これは1台の例だ。走る環境や個体によって減り方は変わる。重さに加えて「滑る」「切れが悪い」といった症状があるなら、そのまま乗り続けず、専門店で見てもらうほうが安全だ。

それでも重さが気になるなら

整備をしても重さが気になる場合、グーバイクマガジンはクラッチを軽くするパーツも紹介している。金額は、同誌が「2020年2月6日の情報」としている記事のものだ。

  • VPクラッチ:クラッチを軽くする方法として知られる。費用は工賃込みでおよそ35,000円(バイクショップに頼んだ場合)
  • ライトクラッチ:純正クラッチの重さを30%程度軽くでき、導入コストは9,000円ほど。ただし切れが悪くなる場合があるので、こまめなメンテナンスを心がけたい、としている

いまの価格は、車種やお店によって変わる。

「大型バイクは油圧式のクラッチにすると軽くなる」と言われることについて、同じ記事は、油圧式でも作動液が劣化すると重くなることがある、と書いている。方式を変えれば手入れが要らなくなるわけではない。

本格的な調整は無理せず専門店へ

バージンハーレーのコラムは、本格的に調整するならクラッチレリーズ(クラッチを切る機構)の遊び調整まで要るとしたうえで、経験の浅い人がやるのはやめたほうがいい、としている。自分でレリーズを調整した車両は、ロックナットの締め付けが緩いことが多いという。メカに自信がなければ、アジャスターの調整とグリス塗りまでにとどめるよう勧めている。

メーカーの取扱説明書も、ケーブルの調整はサービスマニュアルの説明に従うよう書いている。そのうえで、自分で作業するのが難しいときや適切な工具が無いときは、正規販売店に取り付けを頼むよう求めている。同じ説明書は、ケーブルのアジャスターを回すときはレバー側をレンチで押さえ、もう1本のレンチでトランスミッション側を回すよう書いている。レバー側を回すとケーブルの外側を傷めるおそれがあるためだ。

操作系の不調に気づくには、日頃の点検の頻度も大事になる。当サイトのバイクメンテナンス、初心者はどのくらいの頻度でやるべき?日常点検・距離・年数の3つで整理に目安をまとめている。ハーレーのギア操作まわりの不調はハーレーニュートラルに入りにくい時の5つの対策でも扱っている。

まとめ

ハーレーのクラッチが重い理由には、排気量とパワーに合わせてバネが硬めに作られているという構造がまずある。そこにケーブルの油切れや錆、取り回しの無理、レバーの位置や遊びのずれが重なると、さらに重く感じる。メカに自信がなければ、レバーの位置の見直しと、アジャスターの調整、アジャスター部のグリス塗りまでにとどめる。ケーブルを外す整備は、作業に慣れていなければショップに頼む。遊びの正しい値は車両のマニュアルで確かめる。それでも改善しないときや「滑る」症状があるときは、専門店に相談するのが安全だ。

参考にした情報源

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この記事を書いた人

ゴリライダーハーレー FXBR 乗り/モトブロガー

走って、いじって、伝える。

自己満にカスタムしたハーレー FXBR(ブレイクアウト)に乗っています。ツーリングで見つけた景色や、整備・カスタムで試したことを、YouTube とこのブログで発信中。いまはライダー仲間とつながれるアプリ「RIDERS BASE」も準備中です。読んでくれた人のバイクライフが、もっと楽しくなる情報を届けます。

山の稜線に並んで座るライダー仲間の後ろ姿 また、どこかの道で。 RIDE TO LIVE.
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