モトブログを始めるときにまずそろえたいのは、アクションカメラ・マイク・マウント・microSDカード・編集ソフトの5つだ。いちばん迷うカメラは、GoPro・DJI・Insta360の3社の現行機を、メーカーの発表資料に載っている価格と諸元で並べた。売れ行きの話は、家電量販店とネットショップの実売を集計したBCNランキングの記事で確かめてある。
この記事は2026年9月27日に全面的に書き直し、カメラの現行機は2026年10月31日に確かめ直した。カメラの型番と価格は世代交代で古くなるので、買う前にメーカーのページで今の値段を確かめてほしい。
先に結論:そろえるものと、カメラの選び分け
- カメラは「どのマイク・インカムと組み合わせるか」で選ぶと迷いにくい。DJIのワイヤレスマイクを使うならOsmo Action 6、SenaやCardoのインカムとつなぎたいならInsta360 Ace Pro 2、手持ちのGoProのマウントを活かすならHERO13 Black、という見方ができる
- 売れ行きで見ると、BCNランキングではGoProが2024年9月にDJIに首位を譲り、2025年11月はDJIとInsta360が首位を争っている。ただし、売れ行きは画質や使いやすさの順位ではない
- マウントは、ハンドルに付けるならバイクの取扱説明書のアクセサリーの項目を、ヘルメットに付けるならヘルメットメーカーの説明書を先に読む
- microSDカードは、カメラのメーカーが挙げている推奨カードから選ぶ
- 編集は無料のソフトやメーカーのアプリで始められる。YouTubeには最初「限定公開」で上げて、音を確かめてから公開にする
走りに行くときの持ち物そのものは、ツーリング初心者の持ち物リストにまとめてある。ここではモトブログの機材に絞る。
アクションカメラ:売れ行きと諸元を分けて見る

売れ行き:BCNランキングではDJIとInsta360が上位
BCN+Rの2025年12月21日の記事によると、BCNランキング(全国2300の量販店とネットショップの販売実績を集めたもの)で見たアクションカメラのメーカー別シェアは2025年11月にDJIが45.2%で首位、Insta360が43.3%で続き、GoProは9.6%だった。同じ記事は、2023年5月にはGoProが販売台数シェアで75.5%を占めていたこと、2024年9月にDJIに首位を譲ったことも書いている。
もう少し新しい数字として、BCN+Rの2026年8月20日の記事には、2026年8月の10日から16日までの1週間に売れた台数を、デジタルビデオカメラの機種シリーズごとに並べた順位が載っている。1位と2位はDJIのOsmo Pocket 4P・Osmo Pocket 4だった。Osmo Actionシリーズは3位にOsmo Action 4、6位にOsmo Action 6、8位にOsmo Action 5 Proが入っている。Insta360はLuna UltraとGO Ultraの2機種が7位と8位、GoProは10位のHEROだけで、HERO13 BlackとInsta360 Ace Pro 2はこの週のTOP10に入っていない。
ここからは筆者の読み方だ。「今はGoProよりDJIやInsta360」という感覚は、BCNの集計の上では当たっている。ただ、ランキングは1週間・1か月の売れた台数の話で、バイクに付けたときの映りや音の良し悪しを比べたものではない。この週は2世代前のOsmo Action 4が現行のOsmo Action 6より上に来ていて、新しい機種ほど売れるとも限らない。だから下では、各社の現行機をメーカーの発表資料で横に並べる。
GoPro HERO13 Black:手持ちのGoProマウントを活かすなら
GoProの2024年9月4日の発表によると、HERO13 Blackは税込68,800円で、日本の店舗販売は2024年9月11日から。5.3K 60フレーム/秒のビデオと、マグネット式ラッチマウント・GPSに対応したのが特徴として挙がっている。本体に内蔵のマウントフィンガーがあり、別売りのマグネット式ラッチマウントも既存のGoProのマウントに対応する、とされているので、GoProのマウントをすでに持っている人は使い回しやすい。同時に発表された小型の「HERO」は税込34,800円で、重さ86g、水深5mまでの防水とされている。
HERO13 Blackの製品資料(PDF)には、水深10mまでの防水性能と、177°の超広角視野角(HyperView)が主な仕様として載っている。2024年の発表で最上位機種とされたHERO13 Blackは、2026年10月の時点でもGoProの公式サイトのカメラ一覧に、HERO12 Black・HERO・LIT HEROなどと並んで載っている。HERO13 Blackより新しい番号のHEROは、この一覧にはまだ無い。同じ一覧には、HEROとは別の系列としてMISSION 1シリーズも載っている。GoProが「コンパクト8Kシネマカメラ」と呼ぶ1インチセンサーの機種で、この記事の4機種の比べ方には入れていない。
DJI Osmo Action 6:DJIのワイヤレスマイクと組むなら
DJIの2025年11月18日の発表によると、Osmo Action 6は同じ日に出荷が始まり、希望小売価格(税込)はスタンダードコンボが61,270円、アドベンチャーコンボが77,440円。1/1.1インチのスクエアCMOSセンサーと、アクションカメラとしては珍しい可変絞り(f/2.0〜f/4.0)を載せている。防水はIP68等級で、ケースなしで最大20メートルまで。
モトブログで効いてくるのは音の話だ。同じ発表では、DJIのMic 2・Mic 3・Mic Miniの送信機なら、受信機を使わずに最大2台までカメラへ直接つなげると書いている。2台つなげば、ナレーションとエンジン音のような2つの音を同時に録れる、という説明だ。
Insta360 Ace Pro 2:インカムとつなぎたいなら
Insta360の発表によると、Ace Pro 2は2024年10月22日発売で、通常版が税込64,800円。ライカと共同開発した1/1.3インチの8Kセンサーと、157度の視野のレンズを載せている。防水は単体で12m。通常版には着脱式のウインドガードが付属する。
この発表はモトブログでの使い方にも触れていて、Sena・Cardoといったヘルメットに付けるインカムとカメラをペアリングすれば、音声を2トラックで録れて、手を使わずに操作もできる、としている。すでにインカムを使っている人には、ここが選ぶ理由になる。2026年6月には、色違いのアークティックホワイトも発表されている。
360度で撮るなら Insta360 X6
Insta360のXシリーズは、周り全部を撮っておいて、あとから好きな向きを切り出す360度カメラだ。Insta360の発表によると、現行のX6は2026年8月12日から販売が始まり、標準版は118,000円。8K30fpsで360度を撮れ、防水は本体のみで20m。
バイク向けには、ライダー向けの専用バイクセットと、ナンバープレートの自動ぼかしなどの機能が挙がっている。音については、ライダー向けに調整した「Hidden Engineマイク」モードで風切り音を抑えながらエンジン音を録る、と説明している。
4機種を並べる
| 機種 | 発売 | 発表時の価格 | 防水(本体のみ) | 音まわりの特徴 |
|---|---|---|---|---|
| GoPro HERO13 Black | 2024年9月(日本の店舗) | 68,800円(税込) | 10m | 外付けマイクはメディアモッド等で(次の節) |
| DJI Osmo Action 6 | 2025年11月 | 61,270円(税込・スタンダードコンボ) | 20メートル | DJIのマイクを最大2台 直接接続 |
| Insta360 Ace Pro 2 | 2024年10月 | 64,800円(税込・通常版) | 12m | インカム(Sena・Cardoなど)とつながる |
| Insta360 X6(360度) | 2026年8月 | 118,000円(標準版) | 20m | Hidden Engineマイクモード |
ここからは筆者の読み方だ。4機種とも4K以上の動画を撮れるので、初めての1台は画質の数字より、「音をどう録るか」と「今持っているマウントやインカム」で決めてしまっていい。HERO13 BlackとAce Pro 2は2024年の発売なので、各社が次の機種を出せば、ここの価格や売れ行きは変わる。
マイク:風切り音はカメラ側の対策と外付けの2段で考える

走行中の音で気になるのが風切り音だ。まずはカメラに付いてくる対策を使い、それで足りなければ外付けのマイクを足す、という順番で考えるとお金をかけすぎずに済む。
- GoPro:メディアモッドはHERO13 Blackなどに付けるフレームで、内蔵の指向性マイクと3.5mmマイク端子を持つ。取り外し可能なフォームマイクカバーで時速32kmまでのウィンドノイズを抑えられる、とGoProは書いている。メディアモッドを使わずに3.5mmの外付けマイクをつなぐなら、USB-C経由でつなぐPro 3.5mmマイクアダプターもあり、対応製品にHERO13 Blackが挙がっている
- DJI:Osmo Action 6は、DJIのMic 2・Mic 3・Mic Miniのトランスミッターを直接つなげる(上の節)。マイクがなくても、内蔵の3マイクとノイズ低減の処理で風切り音を抑える、と発表にある
- Insta360:Ace Pro 2は着脱式のウインドガードが付属し、インカム(Sena・Cardoなど)ともつながる。X6はInsta360のマイク(Mic Air・Mic Pro)の送信機を同時に2台まで直接つなげる
ここからは筆者の読み方だ。どのマイクでも、付ける位置で風の当たり方は変わる。買い足す前に、まず今のマイクの位置を変えて短い距離を走り、録れた音を聞き比べるのが安上がりだ。
マウント:ハンドルかヘルメットか、付ける前に読むもの

ハンドルに付けるなら、GoProのハンドルバー / シートポスト / ポールマウントは直径9〜35mmのパイプに付けるマウントで、ベースが360度回ってアングルを決められる。
その前に、バイクの取扱説明書を開いておきたい。たとえばホンダのCB400 SUPER FOUR(2014年)の取扱説明書は、アクセサリーを付けるときはHonda純正アクセサリーを推奨し、Honda販売店に相談するよう書いている。警告の欄では、不適切なアクセサリーや改造は万一の事故のときに死亡または重大な傷害に至る可能性が高くなるとし、アクセサリーを付けるときはHonda販売店に相談のうえ取扱説明書に従うよう求めている。カメラのマウントを名指ししているわけではないが、ハンドルに何かを付けるのはアクセサリーの取り付けに当たる。自分の車種の取扱説明書で同じ項目を読んでから付けたい。
スマホで撮る人は、Appleのサポート記事も読んでおきたい。Appleは、高出力・大排気量のオートバイのエンジンの振動がiPhoneのカメラの性能を下げるおそれがあるとして、そういうバイクにiPhoneを付けるのは勧めていない、としている。
ヘルメットに付けるなら、GoProのヘルメットフロント + サイドマウントがある。このページでGoProは、該当する安全規格を満たすヘルメットを選ぶことと、ヘルメットの製造元の使用説明書に従うことを求めている。貼る前に、自分のヘルメットの説明書で取り付けについて何と書いてあるかを確かめること。ヘルメットそのものの交換の目安は、使わなくなったヘルメットとバイクウェアを売る前にでメーカーの説明を読んで整理した。
ここからは筆者の読み方だ。録画の開始・停止は、走り出す前と止まってからにしておきたい。ボタンを押すにはハンドルから手を離すことになるので、走りながら手が届くかどうかでカメラの位置を決める必要はない。
microSDカード:カメラのメーカーが挙げる推奨カードから選ぶ

カードは容量より先に、カメラのメーカーが推奨しているかで選ぶ。たとえばDJIはOsmo Action 6の仕様表に、最大1TBまでのmicroSDに対応すること、推奨カードとして、LexarのProfessional SILVER PLUS(U3・A2・V30のmicroSDXC)と、KingstonのCANVAS Go! Plusを挙げている。同じ仕様表によると、本体に64GBのストレージが内蔵されていて、そのうち50GBを使える。
GoProやInsta360を選んだ場合も、同じようにメーカーのサポートページで推奨カードを確かめてから買いたい。
編集ソフト:無料で始めて、足りなくなったら有料へ

最初の1本は、無料のソフトで作れる。
- メーカーのアプリ:GoProにはQuikアプリがある。HERO13 Blackの発表では、Quikでの編集はGoProサブスクリプション(Premium 年額6,000円など)の特典の1つとして挙がっている。Insta360は、パソコン向けのInsta360 StudioをMacとWindowsに無料で提供している(X6の発表)
- DaVinci Resolve:Blackmagic Designの編集ソフトで、無償バージョンがある。Mac・Windows・Linuxに対応。エフェクトなどを足したくなったら有償版のDaVinci Resolve Studioに進める
- iMovie:Appleの編集ソフトで無料。MacとiPhone・iPadで使える
- Final Cut Pro:Mac向けは買い切り版が50,000円(税込)。Appleのサブスク「Apple Creator Studio」でも使え、こちらは30日間の無料体験のあと、新規登録なら月1,780円か年17,800円
ここからは筆者の読み方だ。モトブログの編集でまず必要なのは、長い走行動画から見せたい区間を切り出すことと、声とエンジン音の音量をそろえることだ。有料版は、無料版で困ることが出てきてから考えればいい。
YouTubeに上げる:最初は「限定公開」で確かめる

YouTubeヘルプによると、動画の公開設定は「公開」「非公開」「限定公開」の3つから選べる。限定公開にした動画は、リンクを知っているユーザーだけが見られ、チャンネルの[動画]タブにも出ない。18歳以上のクリエイターは、既定の設定が「公開」になっている。
ここからは筆者の読み方だ。既定が「公開」なので、何も変えずに上げると、そのまま誰でも見られる状態になる。最初の何本かは限定公開で上げ、スマホで見て風切り音や音量のバランスを確かめてから公開に切り替えると、上げ直しの手間が減る。映り込んだ人の顔や他人のバイクのナンバーが気になる場面も、このときに見直せる。
ゴリライダーの動画
ちなみに、ここを書いているゴリライダーもバイクの動画を出しています。カメラをどこに付けるとどう映るか、風切り音がどのくらい入るかは、文章で読むより1本見てもらったほうが早いので、参考のひとつにどうぞ。
- YouTube「ゴリライダー FXBR」 ── カメラの位置とマイクの音が、そのまま分かります
- TikTok(@gorilla_rider) ── 短い尺でどう見せるかの参考に

まとめ
- そろえるのはカメラ・マイク・マウント・microSDカード・編集ソフト
- BCNランキングでは、アクションカメラの売れ行きの首位はDJIとInsta360が争っている。ただし売れ行きは映りや音の順位ではない
- カメラは組み合わせで選ぶ。DJIのマイクならOsmo Action 6、インカムとつなぐならInsta360 Ace Pro 2、GoProのマウントを活かすならHERO13 Black、360度で撮るならInsta360 X6
- マウントは、バイクの取扱説明書のアクセサリーの項目と、ヘルメットメーカーの説明書を先に読む
- microSDはメーカーの推奨カードから。編集は無料で始め、YouTubeには限定公開で上げて確かめてから公開する
参考にした情報源
- BCN+R|GoProがシェア急落、それでも伸びるアクションカメラ市場(2025年12月21日)
- BCN+R|デジタルビデオカメラ人気ランキングTOP10(2026年8月20日)
- GoPro|HERO13 BlackとHEROの発表(PR TIMES・2024年9月4日)
- GoPro|HERO13 Black 製品資料(PDF)
- GoPro|MISSION 1シリーズ
- GoPro|メディアモッド
- GoPro|Pro 3.5mmマイクアダプター
- GoPro|ハンドルバー / シートポスト / ポールマウント
- GoPro|ヘルメットフロント + サイドマウント
- DJI|Osmo Action 6の発表(PR TIMES・2025年11月18日)
- DJI|Osmo Action 6 仕様
- Insta360|Ace Pro 2の発売(PR TIMES)
- Insta360|Ace Pro 2 アークティックホワイトの発表(PR TIMES・2026年6月26日)
- Insta360|X6の発表(PR TIMES・2026年8月13日)
- Honda|CB400 SUPER FOUR 取扱説明書(2014年・PDF)
- Appleサポート|オートバイの振動とiPhoneのカメラ
- Blackmagic Design|DaVinci Resolve
- Apple|iMovie
- Apple|Final Cut Pro
- YouTubeヘルプ|動画の公開設定を変更する



