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バイクのヘルメットに決まりはある?施行規則の7つの条件と、原付等用ヘルメットの見分け方

バイクのヘルメットに決まりはある?施行規則の7つの条件と、原付等用ヘルメットの見分け方

バイク用のヘルメットは、どんなものでもいいわけではない。道路交通法が「乗車用ヘルメット」の着用を求め、その中身を道路交通法施行規則が7つの条件で定めている。さらに、売る側には別の法律の規制が掛かる。この記事では、その3つの階層を条文で確認する。

目次

かぶる義務は、道路交通法の第七十一条の四

道路交通法の第七十一条の四第一項は、大型自動二輪車と普通自動二輪車の運転者に対して、乗車用ヘルメットをかぶらないで運転してはならないこと、そして、かぶらない者を乗せて運転してはならないことを定めている。同じ条の第二項が、一般原動機付自転車の運転者について、かぶらないで運転してはならないとしている。

第三項は、電動キックボードなどの特定小型原動機付自転車の運転者について、かぶるよう努めなければならないという書き方だ。同じ条文の中で、義務と努力義務が書き分けられている。

「乗車用ヘルメット」の中身は、施行規則の7項目

では、その乗車用ヘルメットとは何か。道路交通法施行規則の第九条の五が、第七十一条の四第一項と第二項でいう乗車用ヘルメットの基準として、次の7つを挙げている(各行の「──」より後ろは、読むときの手がかりとして当サイトが添えた補足で、条文にある文ではない)。

  • 上下と左右の視野が十分にとれること ── 走行中に見える範囲が確保されているか
  • ひさしが風圧で垂れ、視野を妨げない構造であること ── 速度が乗ったときの話
  • 聴力を著しく損ねない構造であること ── 周囲の音が届くかどうか
  • 衝撃吸収性があること。かつ帽体が耐貫通性を有すること ── 2つそろって1つの項目
  • あごひもがあり、衝撃で容易に脱げないよう固定できること ── 有無だけでなく固定の力も条件
  • 重量は二キログラム以下であること ── 上限が数字で示されている唯一の項目
  • 人体を傷つけるおそれのある構造でないこと ── 突起やふちの処理まで含む

視野、ひさし、聴力、あごひも、突起と、かぶった状態での安全に関わる項目が並んでいる。工事用の帽子や自転車用の軽いヘルメットが、そのままでは当てはまらない理由も、この並びを見ると分かる。

4番目の項目は「かつ」でつながっている

4つめの項目は、衝撃を吸収する性能と、帽体が耐貫通性を有することを、「かつ」でつないでいる。片方だけでは足りない、という並びだ。

衝撃を吸収する仕組みと、帽体が突き破られないこと。この2つがそろって初めて、この項目を満たす。見た目の形が似ていても、中身がこの2つを満たしているかどうかは、外からは判断しにくい。だからこそ、次に出てくる売る側の規制が効いてくる。

売る側には、消費生活用製品安全法が掛かる

ヘルメットには、道路交通法とは別の法律も関わっている。消費生活用製品安全法施行令の別表第一は、規制の対象になる特定製品を並べていて、その第二号が乗車用ヘルメットだ。ただし、自動二輪車又は原動機付自転車乗車用のものに限る、という限定が付いている。

そして消費生活用製品安全法の側は、特定製品の製造・輸入・販売の事業を行う者について、第十三条による表示が付いていないものは、販売することも、販売の目的で陳列することもできない、と定めている。その第十三条のほうは、届出事業者が技術基準への適合性について義務を果たしたときに、主務省令で定める方式の表示を付けられる、という規定だ。

つまり、店頭に並んでいる二輪車用ヘルメットには、この表示が付いていることが前提になっている。輸出用のものなど、適用されない場合も条文に置かれてはいるが、国内で普通に買う分にはこの流れだ。

「原付等に限り使用するもの」には、その旨が表示されている

ここまでは、二輪車用のヘルメット全体に共通する話だ。もうひとつ、車種の側で分かれるものがある。経済産業省関係特定製品の技術上の基準等に関する省令の別表第一、2.乗車用ヘルメットの項に、原付等用ヘルメットという区分が置かれている。

同省令がいう原付等用ヘルメットとは、ハーフ形またはスリークォーターズ形のもので、対象にする車両が限られているものだ。その車両は、原動機付自転車と、総排気量0.125リットル以下または定格出力1.00キロワット以下の自動二輪車、とされている。

この区分は、名前だけのものではない。帽体と衝撃吸収ライナーの保護範囲について、原付等用ヘルメットには別の規定が当てられている。衝撃吸収性試験の条件も分かれていて、加速度が1,470メートル毎秒毎秒以上になる継続時間の上限は、原付等用ヘルメットが4ミリセコンド以下、それ以外が6ミリセコンド以下だ。

そして表示の決まりがある。同じ項の9(2)は、この範囲の車両に限り使用するものについて、その旨が、容易に消えない方法で、適切に表示されていること、としている。

原付等に限って使うヘルメットには、そのことが消えない形で書いてある。250ccや大型に乗る人が見るべきなのは、この表示が付いていないかどうかだ。安く手に入るハーフキャップを手にしたときは、まずここを確かめたい。

選ぶときに見る場所

ここまでを整理すると、確かめる先は3つになる。ひとつは、二輪車用として売られている製品かどうか。ふたつめが、届出事業者の名前などの表示が付いているかどうか。3つめが、原付等に限り使用するものという表示が付いていないかどうかだ。ネットの個人売買や、用途の違う帽子を流用する場面で、この3つが抜ける。

装備の選び方そのものは、季節と行き先で変わってくる。ツーリングの持ち物の組み立ては当サイトのツーリング初心者の持ち物リスト完全ガイド!日帰り・宿泊・季節別に徹底解説にまとめてある。かぶったあとに困りやすいシールドの曇りについては、ヘルメットの曇り止め対策|曇る理由と、ピンロック・スプレーを使う前に確かめたいことを読んでほしい。

まとめ

ヘルメットをかぶる義務は道路交通法第七十一条の四。その乗車用ヘルメットの中身は、道路交通法施行規則第九条の五の7項目で、視野・ひさし・聴力・衝撃吸収と耐貫通性・あごひも・重量が二キログラム以下・突起の無さが並んでいる。売る側には消費生活用製品安全法が掛かり、二輪車用のヘルメットは施行令の別表第一に特定製品として載っている。さらに技術上の基準の側では、原付等用ヘルメットという区分が立てられていて、その範囲に限って使うものには、消えない方法でその旨を表示することが求められている。「かぶっていればいい」ではなく、何をかぶるかまで、法令が線を引いている。

参考にした情報源

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この記事を書いた人

ゴリライダーハーレー FXBR 乗り/モトブロガー

走って、いじって、伝える。

自己満にカスタムしたハーレー FXBR(ブレイクアウト)に乗っています。ツーリングで見つけた景色や、整備・カスタムで試したことを、YouTube とこのブログで発信中。いまはライダー仲間とつながれるアプリ「RIDERS BASE」も準備中です。読んでくれた人のバイクライフが、もっと楽しくなる情報を届けます。

山の稜線に並んで座るライダー仲間の後ろ姿 また、どこかの道で。 RIDE TO LIVE.
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