カチエックス(KATIX)の写真査定を申し込んだけれど、金額しだいでは売りたくない。そう考えている人へ、先に答えを書く。KATIXのよくある質問は、査定額に納得できなければ売らなくてもよい、と答えている。ただし、売却を確定したあとと、引き取りの日とでは扱いが変わる。
- 売却を確定する前:よくある質問では、査定の結果を見てから、売るかどうかを決めてよい
- 売却を確定したあと:よくある質問では、自分の都合で取り消すとキャンセル料1万円を請求される場合がある。利用規約は、売買契約が成立したあとは自分の都合でキャンセルすることはできない、としていて、2つの書き方はそろっていない
- 引き取りの日:よくある質問では、申告に無い傷や不具合が見つかると、提示額では買い取られず「現地キャンセル」になる
この記事では、KATIXのよくある質問とサービス利用規約を、申し込みから引き取りまでの段階ごとに並べた。口コミは集めていない。内容は2026年10月17日に確かめたもので、変わることがある。申し込む前には公式のページで最新の内容を見てほしい(よくある質問と利用規約のページは、末尾の情報源に載せた)。
段階ごとに見る、キャンセルの扱い

KATIXのバイク査定は、自分でバイクの写真を撮って送り、その写真をもとに複数の買取業者が値段を付ける仕組みだ。よくある質問によると、利用料も仲介手数料もかからず、引き上げの費用も業者の負担としている。申し込みから引き取りまでを段階に分けると、キャンセルの扱いは次のようになる。
| 段階 | よくある質問・利用規約の書き方 |
|---|---|
| 申し込んだが、まだ写真を送っていない | 写真の登録期限は、申し込みから4ヶ月間(よくある質問) |
| 写真を送り、査定を待っている | 査定のあいだ、電話番号・氏名・住所などは買取店に公開されない。連絡先を知らせるのは、売却が確定したあと、取引が成立した1社だけ。出品したあとのキャンセルは、売却の手続きが完了するまでは可能としている(よくある質問)。利用規約第9条は、調査が完了したら、出品期間内は出品を取り消せないとしている |
| 査定結果が届いた | 売るかどうかの回答は、結果の連絡から2日後までに、とお願いしている。スタッフが入札期限を延ばしたり業者と交渉したりした場合は、回答期限も延びる。一度出た査定額が保たれるのは、基本的に提示した日を含めて2~4日(よくある質問) |
| 売ると返事をした(売却確定) | 出品者が提示内容を承諾すると通知した時点で、売買契約が成立する。成立したあとに出品者の都合でキャンセルすることはできない(利用規約 第10条)。よくある質問は、売却確定後の自己都合のキャンセルには、キャンセル料1万円を請求させていただく場合がある、としている |
| 引き取りの日(現地での確認) | 業者が行うのは再査定ではなく、写真と実車の状態に差が無いかの確認。申告に無いものが見つかったら、提示額で買い取れないのでキャンセル扱いになる(よくある質問)。利用規約は第13条・第14条で解除の扱いを決めていて、第13条による解除なら、出品者に契約解除手数料10,000円(消費税別途)を請求できる、としている(下の節で書く) |
ここからは筆者の読み方です。キャンセルの扱いを分けるのは、「売ると返事をする前」か「後」かだ。規約を読むかぎり、調査が済んで出品されたあとは、出品期間のうちに取り下げることはできない。それでも、結果が出てから売らないと返事をすることはできる。返事をする前なら、査定額を見て断ることができる仕組みになっている。返事をしたあとは契約が成立しているので、気軽に取り消せるものではない、と考えておきたい。
ここからは筆者の読み方です。売却を確定したあとの自己都合の取り消しについて、よくある質問は「キャンセル料1万円を請求する場合がある」と、取り消せることを前提にした書き方をしている。利用規約第10条は、成立したあとは出品者の都合でキャンセルできない、としている。2つのページで書き方がそろっていないので、確定したあとに取り消す必要が出たら、まずKATIXに連絡して、どちらの扱いになるかを確かめたい。
売らないと決めたときに、気をつけたいこと
よくある質問は、査定額に納得できない場合は売らなくても大丈夫だと答え、希望の金額があればスタッフが業者に交渉するとしている。入札期限を1日延ばして、新しい入札を待つこともできる。
そのうえで、次の3点がよくある質問に書かれている。
- 回答の期限は、査定結果の連絡から2日後まで(延長されることはある)。一度出た査定額が保たれるのは、基本的に提示した日を含めて2~4日。理由として、バイクの相場は週単位で変わり、業者の在庫も日々変わることを挙げている
- 出品したあとの走行は、原則として遠慮してほしいとしている。写真や申告した状態(走行距離など)をもとに値段を付けているため。ツーリングの予定があるなら、その後に写真を撮るよう勧めている
- 売らずに、しばらくしてから査定し直すこともできる。そのときは最新の写真を撮って、もう一度申し込む
売らないと伝えるときの具体的な方法は、よくある質問には書かれていなかった。査定についての質問や確認は、マイページ、登録したメールアドレス、電話番号へのSMSのどれかで連絡が来る、とある。分からなければ、その連絡に返す形で聞いておくと確実だ。
ここからは筆者の読み方です。売るかどうかを決める時間は、思ったより短い。査定結果が届くのは査定が始まってから最短で翌日なので、申し込む前に「この金額なら売る」という線を自分で決めておくと、2日の期限の中で迷わずに済む。
引き取りの日の「現地キャンセル」を避けるために

よくある質問によると、写真で査定して最高額を伝えているので、現地で金額が上がることは無い。業者には、現地での減額は原則として禁止しているという。キズ・錆び・凹みなどが、送った情報と大きく違わなければ、提示額で売れる。
一方で、申告に無いものが現地で見つかった場合は、提示額では買い取れないためキャンセル扱いになる。よくある質問は、そのときのキャンセル料は一切負担しなくてよいとしている。同じよくある質問の「出品後にキャンセルはできますか?」の答えにも、現車確認のときに業者の側からキャンセルになった場合は、キャンセル料負担の対象にならない、という注記がある。現地キャンセルの主な原因として挙げられているのは次の8つだ。
- オイル漏れ(エンジン、フロントフォークなど)
- クーラント漏れ
- 写真では確かめられない外装の割れ、キズ、錆び、凹み
- タンクのキズや凹み、タンクの中の錆び
- ハンドルストッパーの破損や凹み
- フレームのキズ、錆び、凹み
- エンジンの異音や不調
- フレームに打刻された車台番号の不正な打刻、または削れや錆で鮮明に見えないこと
現地でキャンセルになったときは、KATIXに連絡すれば、業者と出品者の両方に事実を確かめる、とよくある質問にある。キャンセルのあとで査定し直すこともできる。
利用規約では、現地での確認による解除の条がある
KATIXのサービス利用規約第13条によると、引き取りのときの確認の結果、①出品前の調査の結果と実際の状態が違っていた場合、②調査の結果に無かった明らかな不具合が見つかった場合(調査結果に無かった不具合に限る)、③そのほか、落札者から売買契約を解除するのもやむを得ないと判断される場合には、出品者は、落札者から売買契約を解除されたり、損害賠償を請求されたりすることを、あらかじめ承諾するものとされている。同じ条の第2項によると、落札者がこれらを理由に解除できるのは、引き取りの場所での確認で違いや不具合を見つけた場合に限られ、そのあとに見つけたものでは解除できない。ただし、その確認では見つけにくい不具合だった場合は、引渡しの完了から6ヵ月以内に見つけて出品者とKATIXに知らせ、かつ第14条第1項の要件を満たしたときに限り、解除できるとしている。
同じ規約の第14条第2項は、落札者と出品者の売買契約の解除が第13条を理由とする場合について定めている。その場合KATIXは、出品者に対して契約解除手数料を請求することができる。額は10,000円で、消費税は別途だ。また第14条第3項によると、出品者側の事由で解除になった場合、返品などに要る経費(陸送費用・振込手数料など)は出品者が負担する。第14条第4項は、第13条に当たらない場合や当たるか疑いがある場合に、落札者の希望を受けて合意で解除したときも、経費は出品者の負担としている。ただし、年式5年以上または走行距離1万km以上の車両は、解除の理由にかかわらず、落札者が経費を負担するとしている。
国民生活センターは2024年6月18日の発表で、中古車(自動車)の売却トラブルの相談事例を紹介し、キャンセル料は金額とあわせて、どの時点から発生するのかなども理解したうえで契約することが重要だと助言している。契約書に無いキャンセル料や、契約書の額を上回るキャンセル料を求められたときは、契約の内容どおりの対応を求めることができる、としている。消費生活センター等への相談は、少しでも不安に思った段階で早めに、と勧めていて、最寄りの窓口を案内する番号として消費者ホットライン「188」を挙げている(国民生活センター 車を売る際は要注意!中古車の売却トラブル)。
ここからは筆者の読み方です。よくある質問は、現地キャンセルのキャンセル料は一切負担しなくてよいと、2つの質問の答えで書いている。利用規約は、第13条による解除で手数料を請求「することができる」と書いている。2つのページの書き方はそろっていない。どちらの扱いになるのかを確かめる方法は、ページの上では見つけられなかった。国民生活センターの発表はバイクではなく自動車の話だが、キャンセル料がいつから・いくらかかるかを契約の前に確かめる、という助言はバイクでも役に立つ。申し込む前にKATIXへ問い合わせて、書面(メールなど)で答えをもらっておくと安心だ。
ここからは筆者の読み方です。どちらの扱いになるにしても、現地キャンセルを避ける手は、写真と申告を実車に合わせておくことだ。上の8つに当てはまるものがあれば、隠さずに写真と説明に入れておきたい。
ほかの買取の方法とも比べたいとき

店の人が家に来て査定する出張買取の場合、断るときのキャンセル料や出張費、引き取り後の減額、クーリング・オフの扱いは、バイクの出張買取は査定後に断れる?キャンセル料・出張費・引き取り後の減額にまとめている。一括査定・入札型・出張買取の違いは、バイクの査定・買取サービス3社の比べ方にある。

まとめ
KATIXの無料査定は、売却を確定する前なら、査定額を見て売らないと決めてよい。回答の期限は結果の連絡から2日後まで(延長されることはある)、一度出た査定額が保たれるのは基本的に提示した日を含めて2~4日だ。売ると返事をした時点で売買契約が成立する。そのあとの自分の都合による取り消しは、利用規約ではできないとされ、よくある質問ではキャンセル料1万円を請求する場合があるとされていて、書き方がそろっていない。
引き取りの日に申告に無い傷や不具合が見つかると、現地キャンセルになる。よくある質問はその場合のキャンセル料を一切負担しなくてよいとし、利用規約は第13条による解除のときに契約解除手数料(10,000円・消費税別途)を請求できるとしていて、書き方がそろっていない。申し込む前に問い合わせて確かめ、写真と申告を実車に合わせておきたい。内容は2026年10月17日時点のもので、変わることがある。



