ウインカーやヘッドライトが急に点かなくなったとき、原因のひとつがヒューズ切れだ。ヤマハ・ホンダどちらの取扱説明書も、ヒューズ交換の手順は利用者向けに載せている。ただしホンダは、ヒューズが切れたら早めに販売店で点検を受けるようにも書いており、「交換してもすぐにヒューズが切れる」(ホンダの表記)場合については、2社とも販売店へ、という同じ向きの注意を書いている。何を確かめて、どこで線引きするかを整理する。
ヒューズは、電気回路を守るための部品
ホンダのグロム取扱説明書は、ヒューズの役割について、車両の電気回路を保護するものであり、電装部品が動作しないときはヒューズを調べて必要に応じて交換する、という位置づけで説明している。ヤマハのMT-09取扱説明書も、複数のヒューズボックスに分けて、メインヒューズやフューエルインジェクションヒューズなど用途ごとにヒューズが分かれている構成を示している。
出典:ホンダ グロム 取扱説明書 / ヤマハ MT-09 取扱説明書
交換の手順
2社の取扱説明書に書かれている手順を並べると、次のようになる。最後の確認はヤマハだけが書いている。
- メインスイッチを切ってから作業する
- ヒューズを取り外して点検する(ホンダ)/切れたヒューズを外す(ヤマハ)
- 切れていたら、指定されている容量のヒューズに交換する
- メインスイッチを入れ、装置が正しく動くかを確認する(ヤマハ)
グロムの取扱説明書は、指定容量を超えるヒューズを使うと配線が過熱・焼損する原因になるとして、規定より大きい容量のヒューズを絶対に使わないよう求めている。ヤマハの取扱説明書も、交換には指定容量のヒューズを使うよう求め、超えるものを使えば配線の過熱や焼損の原因になると注意している。規定の容量は取扱説明書ごとに載っていて、たとえばグロムはメインヒューズ15A、MT-09はメインヒューズ50Aと書かれている。自分の車両の規定容量は、取扱説明書のスペックページで確認する必要がある。
スペアヒューズの場所
グロムの取扱説明書によると、ヒューズボックスはシートの下にあり、ヒューズプーラー(ヒューズを抜き取る専用工具)も同じ場所に収納されている。そのうえで、ヒューズが切れたときは早めにHonda販売店で点検を受け、使ったスペアも補充しておくよう案内している。スペアで交換して点いたら終わり、ではなく、切れたこと自体を販売店に見てもらう前提だ。ヤマハの取扱説明書も、ヒューズボックスごとにスペアヒューズの位置を図で示している。
「交換してもすぐ切れる」ときは、ヒューズの劣化以外の原因が考えられる
ここが2社で最も似ている部分だ。グロムの取扱説明書は、交換してもすぐにヒューズが切れる場合はヒューズの劣化以外の原因が考えられるとして、Honda販売店への相談を案内している。ヤマハの取扱説明書も、ヒューズを交換してもすぐに切れるときは、販売店で電気系統の点検を受けるよう案内している。
つまり、交換してもすぐまた切れるなら、ヒューズを替え続けても片付かない、というのが2社の案内の向きだ。原因を探すのは、どちらの取扱説明書でも利用者の作業としては書かれておらず、販売店に任せる範囲になる。
なお、ヤマハの取扱説明書は、ライトや計器などの電装品を取り付けるときは車種ごとに決められたヤマハ純正部品を使うよう求めていて、それ以外のものを使うとヒューズが切れたりバッテリーがあがったりすることがある、とも書いている。
まとめ
ヒューズが切れたら、メインスイッチを切ってから取り外して点検し、指定容量のヒューズに交換する。規定より大きい容量のヒューズは使わない(ホンダは「絶対に使用しないでください」、ヤマハも指定容量を使うよう求めている)。ホンダは、切れた際は早めに販売店で点検し、スペアを補充するよう案内している。交換してもすぐに切れる場合は、ヒューズの劣化以外の原因が考えられる状態で、取扱説明書はどちらも販売店への相談・点検を案内している。
参考にした情報源
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