乗っている車種の新型が発表された。売るつもりなら、急いだほうがいいのか。新型が出ると、今のバイクの買取額はどれくらい動くのか。
この記事では、買取サービスを運営する3社が公開している説明を読み、モデルチェンジと査定の関係について何が書いてあるかを並べた。先に答えを書くと、次のとおりだ。
- モデルチェンジを扱っている2社の説明は、どちらも「下がる傾向がある」と書いている。ただし同じ2社が、人気があって流通が少ない旧型や、生産終了で希少になる旧型は、新型が出たことで逆に値が上がる場合もある、とも書いている。どちらに転ぶかは車種によって違う。
- どれだけ下がるかの数字も、自分の車種がどちらになるかを前もって言い当てる方法も、見た説明には無かった。そのかわり3社とも、早めに動くよう勧めている。モトメガネとKATIXは、モデルチェンジとは別に、年式や走行距離でも値は下がると書いている。
- 査定を受けても、売らなくてよい。KATIXは、査定額に納得できなければ売らなくても大丈夫だと答えている。まず今の値段を知り、それから決める順番にできる。
各社の説明は2026年9月26日に公式ページで確かめたもので、変わることがある。申し込む前には、公式ページで最新の内容を見てほしい。
買取各社は、モデルチェンジと査定の関係をどう書いているか
読んだのは、CTN車一括査定のサイトに載っているコラム2本、モトメガネバイク買取のコラム、KATIXのよくある質問だ。KATIXのよくある質問にはモデルチェンジを扱った問いは無いので、相場の動き方の説明を並べている。
| 新型が出たあとの旧型 | 上がる場合として挙げていること | 勧めている動き方 | |
|---|---|---|---|
| CTNのコラム | 査定額が落ちやすい時期のひとつとして「新型モデルの登場後」を挙げている。別の節では、新モデルは買取価格を高くも安くもする、と書いている | 人気があり、もともと流通が少ない車種は希少車になる | 買い取ってもらうなら、新モデルの販売が知らされてすぐがよい。別のコラムは、売るなら新型の発表から発売までの時期を勧めている |
| モトメガネのコラム | 一般に、モデルチェンジで旧型の査定額は下がる傾向がある。ただし全部の車種が同じように下がるわけではない | デザインが変わって旧型の人気が高まる/排ガス規制への対応で出力が下がる/生産終了で希少になる | モデルチェンジが予定されていて売るつもりなら、早めの査定を |
| KATIXのよくある質問 | (モデルチェンジの問いは無い)相場は毎日少しずつ動き、走行距離の増加や経年で価値は下がる | (記載なし) | 手放すと決めているなら、早めに査定を |
CTN:落ちやすい時期に挙げつつ、「高くも安くもする」とも書いている
CTNのコラム「バイクの買取時期にベストな季節は?」(出典の欄に載せた)は、査定額が落ちやすい時期として、冬と並んで新型モデルが出たあとを挙げている。理由は、売ろうとしているバイクが古くなり、価値が下がるから、というものだ。買い取ってもらうなら、新モデルの販売がお知らせされてすぐがよい、と勧めている。
ただ同じコラムの、査定額が動く理由を並べた節では、新モデルの登場は買取価格を高くも安くもする、と書き方が変わる。旧モデルの金額が下がるのは人気がない場合で、人気があってもともと流通が少ない車種は希少車となり、価値が上がって買取額がアップする、という説明だ。同じ会社の別のコラム「バイクの買取価格は売値の何割が相場?」も、新モデルの登場で買取額が高騰する場合と下がる場合がある、と書いている。旧モデルの人気が高かった場合は、絶版になって希少性が上がる、というのがその理由だ。
このコラムは、勧めない売却時期を並べた節でも新モデルの登場後を挙げ、旧モデルの価値は基本的に下がるとしている。ただし、旧モデルの人気が高かった場合は、生産終了で希少性の価値が付くので例外だ、と断っている。そのうえで、売るのであれば新型が発表されてから発売されるまでの時期がおすすめだ、とはっきり書いている。
ここからは筆者の読み方です。CTNの説明は「下がる」とだけ読むと半分を落とす。1本目のコラムの落ちやすい時期の節は「下がる」と言い切っているが、2本目のコラムは売り時の節でも例外(人気の高かった旧型)を書き添えている。動く理由の節には、上がる場合と下がる場合の条件(人気と流通の量)もある。これらを合わせて読むのがよいと考える。
モトメガネ:フルモデルチェンジとマイナーチェンジを分けている
モトメガネバイク買取のコラムは、モデルチェンジを2つに分けて説明している。
- フルモデルチェンジ:車体のデザインやエンジン・フレームといった主要な部分を大きく変えるもの。これが行われると、旧型の査定額は下がりやすくなる、としている。挙げている理由は2つで、新型に人気が集まって旧型の需要が減ること、乗り換える人が出て旧型の流通台数が増え相場が下がる場合があること、だ。
- マイナーチェンジ:色の変更や装備の追加、仕様の一部変更などの小さめの改良。エンジンやフレームなどの基本の作りが変わらないことが多いため、査定額への影響はフルモデルチェンジより小さい、としている。ただし、マイナーチェンジで安全装備や電子制御の機能が足された場合は、後期型のほうが人気が高くなることもある、と書いている。
そのうえで同じコラムは、バイクは趣味性の高い乗り物なので、フルモデルチェンジのあとに旧型の価値が上がる場合もある、と書く。例として挙げているのは、デザインの変更で旧型の人気が高まる場合、排ガス規制に対応して出力が下がる場合、生産終了で希少価値が高まる場合の3つだ。モデルチェンジがあれば査定額は必ず下がる、とは断定できない。これがこのコラムの立場だ。
KATIX:モデルチェンジに限らず、相場は毎日動く
KATIXのよくある質問には、モデルチェンジを扱った問いは無い。近いのは「いつバイクを売るのがおすすめですか?」への答えで、バイクの買取相場は毎日少しずつ変動しており、走行距離の増加や経年によって価値は下がる、と書いている。そのうえで、手放すことを決めている場合は、早めの査定をしてもらうことを勧めている。
別の問いでは、一度出した査定額には金額を保てる期間があり、基本的には提示した日を含めて数日だと答えている。理由として、バイクの相場は週単位で変わり、業者の在庫も日々動くことを挙げている。
査定のどこが変わるのか:各社の説明を3つに分ける
ここからは筆者の読み方です。上の3社の説明を、査定額を動かしている中身ごとに分けると、次の3つになる。
| 動く中身 | 新型が出たときの向き | 説明している会社 |
|---|---|---|
| 欲しい人の数(人気) | 新型に人気が集まると、旧型の需要が減る。逆に、旧型のデザインや性能を好む人がいれば、旧型の人気が高まる | モトメガネ |
| 出回る台数(流通) | 乗り換える人が旧型を手放すと、旧型の流通台数が増える。逆に、人気がある車種で、もともと流通が少なかったり生産が終わったりすると、希少になる | モトメガネ・CTN |
| 古さ(世代・年式) | 新型が出ると、手元のバイクは一世代前になる。これとは別に、年式と走行距離による値下がりは、モデルチェンジが無くても進む | CTN・モトメガネ・KATIX |
1つめと2つめは、上がる方向にも下がる方向にも動く。どちらに動くかは、その車種の旧型を欲しい人がどれだけいるか次第で、これは見積もりを取ってみないと分からない。3つめの年式と走行距離については、モトメガネとKATIXは値が下がる向きで書いている。CTNも、基本的には新しい年式ほど高く買い取られるとしたうえで、最近は古い年式のニーズも高まっていて一概には言えない、と書き添えている。売ると決めている人に各社が「早めに」と勧めるのは、この3つめが待っている間にも進むからだと読める。
自分のバイクはどちらに近いか:確かめる順番
1. 新型の中身を、メーカーの発表で読む
モトメガネの分け方に当てはめるなら、まず新型がフルモデルチェンジかマイナーチェンジかを見る。確かめる先は、メーカーのニュースリリースだ。
例として、Hondaの「CB400 SUPER FOUR E-Clutch」のニュースリリースを見る。Hondaは、新設計の直列4気筒エンジンを積んだ新型として発表し、フレームも新設計の鋼管ダイヤモンド式を採用したと書いている。一方で、初代「CB400 SUPER FOUR」からの系譜を受け継ぐスタイルを採った、とも書いている。
ここからは筆者の読み方です。エンジンとフレームが新設計なので、モトメガネの定義でいえばフルモデルチェンジの側に入る。ただし、どれだけ旧型の査定額に響くかは、この発表からは分からない。新型の中身は、新型CB400 SUPER FOUR E-Clutchの記事で詳しく読める。色の変更や小さな装備の追加だけなら、モトメガネの説明ではマイナーチェンジで、影響は小さめとされている。
2. 発表の日と、発売の日を分けて控える
同じニュースリリースは2026年7月10日付で、Honda Dreamから8月21日に発売すると書いている。発表の日と発売の日は、この例では別の日だった。
CTNのコラム「バイクの買取価格は売値の何割が相場?」は、売るのであれば、新型が発表されてから発売されるまでの時期がおすすめだと書いている(旧型の人気が高かった場合は例外としている)。CTNのもう1本のコラムも、新モデルの販売が知らされてすぐに買い取ってもらうのがよい、としている。
ここからは筆者の読み方です。CTNが勧めているのは発表から発売までの期間だが、その期間のどのあたりで相場が動き始めるかまでは、読んだ説明には書かれていない。だから、新型の発表を見て売ると決めたなら、発売の日を待たずに早めに見積もりを取っておくのがよいと考える。
3. 今の値段を取る(売るかどうかは、そのあと決めてよい)
旧型の人気が保たれるか、希少になるかは、実際に買い取る側がつける値段に出る。だから、決める前に今の値段を取っておく。
KATIXのよくある質問は、査定額に納得できない場合は売らなくても大丈夫だと答えている。また、売却せずにしばらくしてから再査定することもでき、そのときは最新の写真を撮って申し込み直してほしい、としている。新型が発売されたあとにもう一度見積もりを取れば、発表の前後で自分の車種の値がどう動いたかを、自分の目で比べられる。
CTNバイク一括査定の公式サイトは、出張査定なしのオンラインで、最大10社から最高額がわかるとしている。申し込みの画面では、バイクの前後左右の画像を求めつつ、本体が確かめられる写真が最低1枚あれば大丈夫だと書いている。複数の会社の値段を並べれば、自分の車種を欲しがる業者がいるかが見えやすい。
見積もりを取るときに気をつけること
- 査定額はずっとは保たれない。KATIXは、一度出した査定額を保てる期間は基本的に提示した日を含めて数日で、相場は週単位で変わると答えている。取った値段を、何週間もあとの判断にそのまま使わない。
- 写真で査定を受けたら、その状態で乗り続けない。KATIXは、出品後の走行は原則遠慮してほしいとしている。写真と申告の状態をもとにした査定額なので、走行距離などが変わると正確な金額を出しにくくなるからだ。ツーリングの予定があるなら、そのあとに写真を撮るよう勧めている。通勤などで普段使いしている場合は、出品のときの説明欄にそう書くよう求めている。
- 売る前に直さない。CTNのよくある質問は、売却前の修理や補修について、修理費が査定金額を超えてしまうことがあるので、あまり勧めないと答えている。新型が出るからと慌てて手を入れる前に、今の状態のまま値段を見る。
乗り換えで次のバイクを買う場合は、販売店の下取りと買取店の査定を並べて比べることもできる。比べ方は下取りと買取の違いの記事に、売る日と納車日の合わせ方は乗り換えは売るのが先か買うのが先かの記事にまとめている。相場の知り方そのものはバイクの今の値段の知り方で書いた。
まとめ
- 新型が出ると旧型の査定額は下がる傾向がある、とモデルチェンジを扱っているCTNとモトメガネは書いている。ただし、人気があり流通が少ない旧型や、生産終了で希少になる旧型は、逆に上がる場合もある(CTN・モトメガネ)。
- フルモデルチェンジは影響が大きく、マイナーチェンジは小さめ、というのがモトメガネの説明。新型の中身はメーカーのニュースリリースで確かめる。
- モデルチェンジとは別に、年式や走行距離でも値は下がる(モトメガネ・KATIX)。売るつもりなら早めに動くように、というのが3社に共通の助言。
- 売るなら新型の発表から発売までの時期がよい、とCTNのコラムは勧めている(人気の高かった旧型は例外)。査定を受けても売らなくてよく、しばらくしてから再査定もできる(KATIX)。発売後にもう一度見積もりを取って比べる、というのは筆者の考え。
参考にした情報源
- CTN車一括査定 コラム「バイクの買取時期にベストな季節は?高く売るための対策も紹介」(2026年9月26日確認)
- CTN車一括査定 コラム「バイクの買取価格は売値の何割が相場?」(2026年9月26日確認)
- CTNバイク一括査定 公式ページ(よくあるご質問を含む)(2026年9月26日確認)
- モトメガネバイク買取 コラム「バイクはモデルチェンジ前に売るべき?査定額への影響や売り時を解説」(2026年9月26日確認)
- KATIX(カチエックス) よくあるご質問(2026年9月26日確認)
- Honda ニュースリリース「CB400 SUPER FOUR E-Clutch」を発売(2026年7月10日)


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